
単純労働可能の在留資格の創設
昨今の人手不足はやはり深刻のようです。すべての分野で人手不足かと言われれば、そうでもないようなのですが、ある一定の分野に関して言えば、やはり深刻のようです。
今回、2019年4月より新しい在留資格の特定技能での受入れがスタートします。
特に人材を確保するのが困難な状況にある分野を外国人の方の力により不足する人材を確保するために特定技能が創設されました。
分野は14種類あります。
特定技能の各分野の受入れ見込数
各分野の向こう5年間の受入れ見込数が下記表のとおりです。
特定技能分野
|
受入れ見込数
(向こう5年間) |
介護
|
6万人
|
ビル
クリーニング |
3万7,000人
|
素形材産業
|
2万1,500人
|
産業機械製造業
|
5,250人
|
電気・
電子情報関連産業 |
4,700人
|
建設
|
4万人
|
造船・
舶用工業 |
1万3,000人
|
自動車整備
|
7,000人
|
航空
|
2,200人
|
宿泊
|
2万2,000人
|
農業
|
3万6,500人
|
漁業
|
9,000人
|
飲食料品製造業
|
3万4,000人
|
外食業
|
5万3,000人
|
介護分野における人手不足の状況
人手不足の原因・特徴等
●賃金が低い
●雇用管理が不十分
●介護職への理解・イメージ向上が不十分
などが挙げられています。
離職率
|
14.4%
|
55歳以上の
者の割合 |
31.1%
|
非正規雇用者
の割合 |
46.8%
|
(平成30年6月1日厚生労働省職業安定局 雇用政策研究会第2回資料より参照)
市場の動向として
2025年に団塊の世代が75歳以上に達することなどから、2025年度における介護サービス量は、在宅介護で24%増、居住系サービスで34%増、介護施設で22%増になることが見込まれています。
2017年
|
2020年
|
2025年
|
在宅介護
|
343
|
378(+10%)
|
427(+24%)
|
居住系
グループ |
43
|
50(+17%)
|
57(+34%)
|
介護施設
|
99
|
109(+10%)
|
121(+22%)
|
(備考事項)
・1月あたりの利用者数
・単位は万人
・()内は対2017年度比
(出所)厚生労働省「第7期介護保険事業支援計画」(2018年)より参考
表を見ると今後の需要はかなり大きい分野と思われます。
介護人材の必要数について(2016年度→2025年度)
2025年末までに確保する必要がある介護人材が約55万人が必要とされています。
(※1)需要見込みが約245万人、2016年度の介護職員数が約190万人
(平成30年6月1日厚生労働省職業安定局 雇用政策研究会第2回資料より参照)
データを見る限り、今後の介護職への労働需要はますます伸びる一方となっています。
宿泊・飲食業サービス分野における人手不足の状況
人手不足の原因・特徴等
●休暇が取得しづらい
●賃金が低い
などが挙げられています。
離職率
|
29.8%
|
55歳以上の
者の割合 |
28.6%
|
非正規雇用者
の割合 |
72.9%
|
(平成30年6月1日厚生労働省職業安定局 雇用政策研究会第2回資料より参照)
市場の動向として
訪日外国人旅行客数の増加
●平成28年の訪日外国人旅行者数は2,404万人(対前年比21.8%増)となり、我が国史上初めて2,000万人を超えました。
●未来投資戦略(平成29年6月)では2020年に4,000万人、2030年に6,000万人とすることが目標とされています。
(出所)国土交通省「国土交通白書2017」(2017年)
旅行客の増加で宿泊施設での雇用、飲食店の雇用はますます、需要が高まっています。
売り上げ金額前年比の推移
●平成29年における外食全体の売り上げ
全体では103.1%と3年連続で前年を上回っています。
業態別では
・「ファーストフード」(104.6%)・・・2年連続前年を上回っています。
・「ファミリーレストラン」(101.5%)・・・6年連続前年を上回っています。
・「ディナーレストラン」(104.5%)・・・6年連続前年を上回っています。
・「喫茶」(102.6%)・・・6年連続前年を上回っています。
(平成30年6月1日厚生労働省職業安定局 雇用政策研究会第2回資料より参照)
建設分野におけるおける人手不足の状況
人手不足の原因・特徴等
●建設業就業者の高齢化が進行
●休日が少ない
などが挙げられています。
離職率
|
7.5%
(2016年時点) |
55歳以上の
者の割合 |
34.1%
(2017年時点) |
非正規雇用者
の割合 |
17.4%
(2017年時点) |
(平成30年6月1日厚生労働省職業安定局 雇用政策研究会第2回資料より参照)
市場の動向として
建設技術労働者数は高齢化が進行し高齢者が大量離職する見通しが予想されています。
中長期的な担い手の確保が必要とされています。
労働需給の推計
2025年のおける技術労働者の需要ギャップが47万人~93万人(※1)とされています。
(※1)需要見込みが333万人~379万人、労働供給見込数286万人
(国土交通省「平成28年審議第7回中央建設業審議会基本問題小委員会資料」のデータ参考)
まとめ
ここまでお読み頂きありがとうございます。
各分野での人不足、各分野の需要ニーズで、今後の人材確保は必須と言えます。
各分野においても外国人の雇用はますます求められていると言えます。
必要な研修等の時間も考えると、時間がないのも事実です。
特定技能という在留資格の新設だけで、この人不足は完全に解消するとは言えませんが、
少なくとも今後の未来を考えると外国人の方の力は必要と思われます。
今まででは、不可能だった、単純労働での正社員雇用が可能になり、正社員雇用が可能になることで任せられる仕事が増えると考えられます。
今回の特定技能での受入れには、さまざまなハードルがあります。
そのハードルをクリアして、よりよい外国人雇用をサポートしていきたいと考えています。
京都の行政書士/行政書士こいずみ事務所では「特定技能」についての相談も承っております。
まだ決まっていないことだらけなので、決まり次第お答えしていきたいと思っております。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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