日本語学校設立にあたって
まず「日本語学校」とは、主に留学生等を対象に、日本語を教える機関のことを言います。
ただ、日本語教育機関として認められるためには、法務省の定める「告示基準」を満たしたうえで、法務省の「告示」を受けなければなりません。
日本においてこのような機関は、年々増加していっています。
なお、当然ながら「告示」を受けた日本語教育機関で学ぶ外国人には「留学」の在留資格を取得することが可能です。
出入国管理及び難民認定法第7条第1項第2号の基準を定める省令の留学の在留資格に係る基準の規定に基づき日本語教育機関等を定める件の別表第1の1の表に掲げられた日本語教育機関がここにいう日本語学校にあたります。
まず、「開校したい」といってすぐにできるものではございません。
開校までには最低でも1年以上は準備期間が必要になります。
簡単な流れ
まず入国管理局へ開校予定日の1年前までに申請
(4月開校予定と10月開校予定の2パターンで申請時期がずれます。) (申請時には、すでに学校運営ができる状態、備品設備等が購入されている必要があります。)
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入国管理局職員による実地調査
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文科省によるヒヤリング(かなり難関です)
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クリアすれば、晴れて開校可能になります。
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もし、設立をお考えの方は十分な期間を持って御相談下さい。
しかし、なかなかうまくは「告示」を受けることができません。
越えなければならないハードルがたくさんあるためです。
主なハードルは下記のとおりです。
主なハードル①建物・設備要件
日本語教育機関の校地及び校舎については、原則「自己所有」となります。
一部例外がございますが、なかなか認められるには厳しいのが現状です。
さらに、建物について「同じ建物又は近接する建物内に風俗営業又は性風俗関連特殊営業を営む施設がないことその他校舎の位置及び環境が教育上及び保健衛生上適切なものであること」
といったように、長い文章で条件が設けられています。
さらに当然営業をしていく訳ですから、立地条件も考えなければなりません。
主なハードル②人員要件
ハードルの二つ目としては、人員の問題です。
校長・教員(主任教員)・事務職員等の配置が必要になります。
各教員に求められる能力がさらにハードルをあげています。
校長に求められる要件
日本語教育機関の運営に必要な識見を有し、かつ、教育に関する業務に原則として5年以上従事した者であること。
が求められます。
主任教員に求められる要件
・教育課程の編成及び他の教員の指導を行うのに必要な知識及び能力を有すること。
・常勤の日本語教員として3年以上の経験を有する者であること。
が求められます。
主なハードル③資産について
設置者の資格が求められる箇所になります。
設置者についても厳格に要件が定められています。
・日本語教育機関を経営するために必要な経済的基礎を有すること。
・設置者が日本語教育機関を経営するために必要な識見を有すること。
が求められます。要約すると、「経済力」となります。
運転資金を十分に保有しているかどうかが求められます。
だいたいではあるのですが、3000万程度は最低でも求められると考えられます。
報酬について
まとめ
最後までお読み頂きありがとうございます。
上記に記載のある内容は、一部の要件となります。
開校にあたり、クリアしなければならない条件は、たくさんございます。
しかも、もっとも難関と言われているのが、文科省のヒヤリングです。
このヒヤリングで告示に満たさないと落とされてしまうケースが圧倒的に多いです。
申請すれば、必ず通るものではございません。
無事に成功させるには、単純に「サイドビジネス」感で設立をしようとするのではなく、「熱意」「理念」をしっかりと持つ必要があります。
十分な時間で準備をし、しっかりとした事業計画を作成し、「熱意」「理念」を持って申請すれば、道は開けると考えております。
当事務所では、御依頼いただいたお客様に十分なサポートができるように、十分なお時間を頂戴するようお願いし、さらに申請者様とその他関係者様と十分な打ち合わせ、開校できない可能性があるリスク等の御説明をさせて頂いた上で検討頂けるようお願いしております。
リスクを限りなく少なくするよう徹底したサポートを心がけております。
乗り越えられない壁はないと信じて行動しております!
諦めず、一緒に乗り切りましょう。